センサーで動きを感知して、何かが動くと隠れてしまい、周りに動きがないと顔を出してダンスを始める、とっても怖がりのロボット・VIVIRY(ビビリー)。このユニークで愛らしいロボットはバンダイナムコ研究所の遠山茂樹(とおやま・しげき)さんが発案、製作しました。ここではVIVIRYの3つの誕生秘話を紹介します。
きっかけは「チンアナゴ」だった?VIVIRY(ビビリー)誕生秘話

VIVIRY誕生秘話① 感度が良すぎて使えない?防犯用センサーを応用
「ああ〜〜引っ込んじゃった!」「今動いたの私ですかね・・・(笑)」。取材中、VIVIRYで遊んでみようとasobiza編集部やバンダイナムコ研究所のメンバー数人でじっと待つこと10秒以上。そろりそろりと顔を出し始めたVIVIRYが、誰かの些細な動きを感知し一瞬で顔を引っ込めてしまいました。
歩いたり立ち上がったりしたりしたら即アウトなのはもちろん、笑ったり話したりした拍子に少し顔やお腹が動くだけでも反応してしまいます。半径5〜10メートルまで感知できるため、離れているからといって安心できません。
それもそのはず、VIVIRYに使用されているのは、本来は建物の侵入者を感知する防犯システムに使われることが多い高感度のセンサー。電波で動きを感知するため、壁の素材によっては隣の部屋の動きまで反応します。バンダイナムコ研究所の遠山さんが以前購入していたものの、「感度が良すぎて使えないと思った」といいます。
「VIVIRYを最初につくった時、センサーの感度があまりに良くて自分の動きにも反応してしまったんです。だから顔を出したと思ったら、今度は自分の動きを感知して引っ込んでしまう、みたいなことを延々と繰り返していて(笑)その部分はプログラミングで修正しましたが、それほどにセンサーが高感度だったので、買った当初は応用は難しいと思っていました」(遠山さん)
VIVIRY誕生秘話②ヒントはチンアナゴ!ビビり屋さんなロボット誕生
遠山さんが購入していた高感度のセンサーからVIVIRYが生まれるきっかけとなったのは、なんと水族館でよく見る海水魚・チンアナゴだったそう。一体どういうことなのでしょうか。
「バンダイナムコ研究所のメンバーと話していた時に、『チンアナゴっておもしろいよね』ってなったんです。水槽の中にいるチンアナゴを見ている時、こっちがちょっとでも動くとパッと引っ込んじゃいますよね。そういう人とものの関係がおもしろいという話になったんです」(遠山さん)
そこで、以前買っていた高感度のセンサーを思い出した遠山さん。「大の大人がみんなでじーっとして、失敗して『あ〜!』って盛り上がる様子がイメージできたんです。その光景がおもしろいなと思って」。遠山さん自ら製作し、約2週間後、黄色い小さなロボットが完成しました。「ビビるので『VIVIRY(ビビリー)』です。名前付けるの得意なんですよね、半分ダジャレですけど(笑)」(遠山さん)
VIVIRY誕生秘話③恐る恐る顔を出し・・・最後はダンス!
じっとしていると、胴体と上部のわずかな隙間から顔をのぞかせ、周りをぐるりと観察するような動きをするVIVIRY。そのまま息を潜めていると、少しずつ首を伸ばし、腕も広げていきます。そして最後にはリズムよく腕や首を振りながらダンスを始めます。なんとも愛らしい動きです。
実はこの最後にダンスする動作は当初はありませんでした。ダンスが生まれたきっかけは、遠山さんが同業者の弟さんにVIVIRYを見せた際に言われたひとことだったとか。
「『え、出てくるだけなの?』って言われて。何くそと思ったんですけど(笑)でも確かに、目的がないとダメだと思ったんです。最後に踊る設定にしたら、みんなVIVIRYの踊り見たさにじっとしようという風になるかなって」(遠山さん)
みなさんもVIVIRYの踊り、気になりますよね・・・?次回の更新では、バンダイナムコ研究所の協力のもと、asobiza編集部がなんとか撮影したVIVIRYの踊りを公開します!こちらもお楽しみに。
大人も子どももじっと待つのみ!新感覚のアソビVIVIRY
ルールがシンプルだからこそ、子どもから大人まで盛り上がること間違いなしのVIVIRY。遠山さんは当初、夜に騒いでいる子供たちを寝かしつけるためのおもちゃにもなると考えていました。しかし、最後に踊る設定にしたことで、その使い方は難しくなってしまったと遠山さんは笑います。「ガチャガチャ踊り始めたら起きちゃいますもんね(笑)」
しかし踊りを手に入れたことで、かわいらしさとおもしろさが際立つようになりました。みんなで囲んで遊ぶもよし、職場のデスクに置いて、残業の癒しにするもよし。恥ずかしがり屋だけど、本当はお茶目なロボットVIVIRYと遊んでみたいと思った方、ぜひ「育てたい」ボタンを押してくださいね!
VIVIRYの応援よろしくお願いします!
(C) BANDAI NAMCO Research Inc.
「育てたい」ボタンを押していただくことで、プロジェクトへのコメントや、販売開始・イベント開催等のお知らせを受け取っていただくことなどができるようになります。
コメント
※内容が不正である場合は、事務局によって取り消されます。
コメントを投稿するには、ログインしてください。
ロット